政府が11月2日に備蓄要請へ|地震だけでない備えと、わが家の停電対策

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政府の備蓄要請と家庭の停電対策をイメージしたイラスト

「11月2日に政府が備蓄を求める」と聞くと、何か差し迫った理由があるのか気になります。2026年10月30日時点では、防災庁の発足に合わせて、国民・自治体・各省庁に災害への備えを求める緊急要請を出す方針が示されています。

家庭の目安は、水・食料・携帯トイレを最低3日分、できれば1週間分。ただ、備蓄が役立つのは地震や台風のときだけではありません。海外では、サイバー攻撃で電気や水道、通信が止まる場合も想定しています。

わが家では、3日分の食料と水に加え、ポータブル電源や車用インバーター、電気毛布などを用意しています。この記事では、日本と海外の呼びかけを整理したうえで、食べ物の次に確認したい備えを紹介します。

情報確認日:2026年10月30日。11月2日の正式な要請前の情報です。備蓄量は各家庭の人数や事情に合わせて調整してください。

目次

11月2日の備蓄要請はなぜ?サイバー攻撃との関係は

内閣府の10月27日の会見録では、防災庁が11月2日に発足し、自治体に備蓄の充実を緊急要請する予定と説明しています。国民向けには、水・食料・携帯トイレを最低3日分、できれば1週間分用意するよう呼びかける方針が報じられています。

細野防災担当相は、この要請について、地震などの災害の予知情報を受けたものではなく、防災庁発足に伴い事前の備えを徹底するためだと説明しています。これは同相のX投稿を伝えた報道によるものです。

日本の今回の要請が、特定のサイバー攻撃を理由としているとの説明は確認できません。一方で、海外にはサイバー攻撃による生活サービスの停止を想定し、家庭の備えを求めている例があります。

出典:内閣府・10月27日会見録/FNN・国民への要請方針/J-CASTニュース配信記事・要請理由の説明

海外ではサイバー攻撃も想定。各国の備蓄日数は?

ノルウェーの国家安全保障当局NSMと防災当局DSBは、2026年10月29日、重要インフラへのサイバー攻撃で電力・水道・携帯電話・インターネットが使えなくなる場合に備えるよう、国民に呼びかけました。NSMは同じ週に、国内のサイバーリスク水準を「高」に引き上げたと説明しています。

これは日本の要請とは別の発表です。日本の要請とノルウェーの発表との直接の関係は確認されていません。11月2日に障害が起きるという発表でもありません。

国・地域家庭の備えの目安公式資料で想定する事態
英国3日分生活サービスの停止に備え、水・食料・ラジオ・現金などを案内
ノルウェー1週間2024年5月に3日から延長。2026年10月29日にサイバー攻撃への備えを呼びかけ
スウェーデン最低1週間危機や戦争に備える案内で、サイバー攻撃や偽情報なども想定
デンマーク3日分異常気象に加え、サイバー攻撃・破壊工作・技術障害などを想定
ドイツできれば10日分。まず3日分でも有効サイバー攻撃などによる供給網の混乱も、備蓄が役立つ場面として説明
EUの戦略最低72時間の自立に向けた指針づくりサイバー上のリスク、紛争、自然災害など。各国共通の備蓄義務ではない

日数や水の基準は国ごとに異なります。日本で備える量は、日本の公的な目安と自分の生活を基に考えましょう。また、海外の呼びかけには以前から続くものもあり、すべてが今回始まった動きではありません。

出典:英国政府/ノルウェーNSM・10月29日発表/ノルウェーDSB/スウェーデン当局/デンマーク当局/ドイツBBK/欧州委員会

水・食料・携帯トイレは何日分?4人家族の目安も確認

政府広報や農林水産省は、以前から食品を最低3日分、できれば1週間分備えるよう案内しています。今回初めて示された日数ではありません。

日本の水の目安は、飲料用と調理用を合わせて1人1日約3L。携帯トイレは、成人の平均的な排せつ回数である1人1日5回を基準に計算できます。

人数水・3日分水・7日分携帯トイレ・3日分携帯トイレ・7日分
1人9L21L15回分35回分
2人18L42L30回分70回分
4人36L84L60回分140回分

上の表は「水3L」「トイレ5回」に人数と日数を掛けた計算例です。水には洗濯やトイレを流すための生活用水を含みません。携帯トイレも実際の使用回数に合わせ、余裕を持って準備してください。

4人家族の水は、3日分でも2Lペットボトル18本、7日分なら42本になります。置き場所や持ち運びも考え、無理なく増やしていくと続けやすくなります。

食品は「何個あるか」に加え、停電・断水の状態で食べられるかも確認しましょう。缶詰やそのまま食べられる食品など、加熱や多量の水を必要としない物も組み合わせておくと選択肢が増えます。アレルギー、乳幼児・高齢者の食事、普段使う薬なども家庭ごとに確認しておきたい項目です。

出典:政府広報・食品備蓄/農林水産省・水の備蓄/内閣府・携帯トイレの目安

わが家の備えは、3日分の食料と水+停電対策

わが家で用意しているのは、次の物です。食料と水に加え、電気が止まったときの暑さ・寒さへの対策や、連絡手段も考えています。

用意している物備えとして考えている用途
3日分の食料・水買い物や給水が難しい間の備蓄
ポータブル電源必要な機器へ一時的に給電
車から100Vを取るインバーター車を補助電源として使うための備え
電池対応する照明や機器の予備電源
電気毛布電源を確保できる場合の寒さ対策
扇風機電源を確保できる場合の暑さ対策
クーラーボックス保冷剤などと組み合わせた一時的な保冷
USB接続のFAXモデム対応する電話回線が使える場合のFAX通信

使う機器を実際につなぎ、必要な容量や連続使用時間を確認しておくと、停電時にも使いやすくなります。

水や食品、ポータブル電源、扇風機、毛布、ラジオを囲む家族のイラスト
家庭の備えのイメージ。筆者宅の実物や所有品を撮影したものではありません。

ポータブル電源は「容量」と「出力」を確認

ポータブル電源は、持っているだけで家電を何でも使えるわけではありません。まず確認したいのは、蓄えられる電気の量を示す容量(Wh)と、一度に給電できる大きさを示す定格出力(W)です。

計算例として、容量500Whの電源で50Wの機器だけを動かす場合、単純計算は500÷50=10時間です。ただし、実際には電力の変換などで損失が出るため、10時間使える保証はありません。

電気毛布や扇風機も、消費電力や設定によって使用時間が変わります。「スマホの充電」「照明」「寒さ対策」など、限られた電気を何に使うか決めておくと、停電時に迷いにくくなります。電源の出力波形や家電の起動時の電力も含め、双方の取扱説明書で対応を確認してください。

ポータブル電源は高温や水濡れを避け、保管・充電方法はメーカーの指示に従います。消費者庁も、誤使用による事故への注意を呼びかけています。出典:消費者庁/中部経済産業局

車用インバーターは、車側の上限にも注意

車の電気を100Vに変えるインバーターも、補助電源の選択肢です。ただし、インバーター本体の出力が大きくても、車のアクセサリーソケットや配線の許容電力を超えて使うことはできません。接続方法と使用条件を、車とインバーター双方の説明書で確認してください。

JAFのテストでは、一般的な車で消費電力の大きい家電を使うと、エンジン始動中でもバッテリーの電圧低下が確認されています。移動に必要な電力や燃料も残す必要があります。出典:JAF・災害時の車からの電源供給テスト

エンジンを使う場合は、車庫など換気の悪い場所で使用しないでください。

電気毛布・扇風機・クーラーボックスにも限界がある

電気毛布や扇風機は、電源が残っている間の補助手段です。電気を使わない毛布や衣類、日差しを避ける工夫も組み合わせて考えます。電気毛布は機種の使用方法に従い、低温やけどにも注意してください。

クーラーボックスは、保冷剤や氷などと組み合わせて一時的に使う物です。冷蔵庫と同じように一定の温度を保てるとは限りません。停電が長引く場合も考え、常温保存できる食品を備蓄の中心にしておくと管理しやすくなります。

暑さや寒さが厳しく、自宅で安全に過ごせない場合は、使える避難先や自治体の案内を確認してください。備蓄があっても、避難が必要な状況では安全確保を優先します。

USB接続のFAXモデムは、ネット停止時にも使える?

わが家では、USB接続のFAXモデムも用意しています。パソコンで作った文書を、対応する電話回線を通してFAXで送るための機器です。普段のメールやWebサービスが使えなくても、電話回線が生きていて対応環境がそろえば、別の連絡手段になる可能性があります。

ただし、USBに挿すだけで、回線なしに通信できる機器ではありません。FAX対応のモデム、対応OS・ドライバー・FAXソフト、利用可能な電話回線、相手側の受信環境が必要です。機種や回線によって対応が異なります。

製品例として、I-O DATAのUSBアナログモデム「DFM-56U」は、電話回線を利用したFAX通信に対応し、FAXソフトは別途必要と案内しています。出典:I-O DATA・製品仕様

特に注意したいのが、ひかり電話です。NTT西日本は、停電時には原則としてひかり電話を利用できず、対応機器への予備電源で一時的に利用できる場合があると案内しています。また、自宅に電気があっても、通信事業者側の設備が停電すると使えない場合があります。出典:NTT西日本・停電による通信への影響

そのためFAXモデムは、通信網全体が停止したときの確実な代替手段とはいえません。備えるなら、平時に送受信を試し、連絡を取りたい相手と使い方を確認しておくことが大切です。家庭の備蓄で最初にそろえる必需品というより、利用条件を確認したうえで追加する機器です。

買い足す前に確認したい、家庭の備蓄チェックリスト

確認することチェックの目安
水・食品家族全員で最低3日分あるか。加熱せず食べられる物もあるか
携帯トイレ1人1日5回を基に必要数を計算。保管用の袋も確認
明かり手元の照明が電池や充電で使えるか
電源残量、ケーブル、接続する機器との対応を確認
暑さ・寒さ電気がなくても使える衣類や毛布、避難先も確認
情報・連絡ラジオ、紙の連絡先、家族の集合場所を確認
現金電子決済やATMが使えない場合の小銭・紙幣を用意
家庭ごとの必需品薬、衛生用品、乳幼児用品、アレルギー対応食などを確認

英国政府のチェックリストにも、電池式・手回し式のFMラジオ、充電済みのモバイルバッテリー、現金、重要書類のコピーなどが入っています。スマホが使えない場合の連絡方法を家族で決め、自治体の情報をどこで確認するかも調べておきましょう。出典:英国政府・緊急時のチェックリスト

まず3日分を確認し、普段の買い物で少しずつ増やす

わが家の食料と水も、現在は3日分を用意している段階です。1週間分を目指すなら、今ある量を数え、不足分を少しずつ追加するところから始められます。

食品は高価な非常食だけでそろえる必要はありません。普段食べる缶詰やレトルト食品などを少し多めに買い、古い物から食べて補充する「ローリングストック」なら、日常の買い物に組み込めます。

買った物を一度食べてみると、味や量、開けやすさ、必要な水や道具も分かります。電源やFAXモデムも同じで、使う場面を想定して試しておくと、足りない物に気づけます。

まずは棚の中の水と食品を数え、携帯トイレの回数分を確認してみてください。その次に「電気が使えなかったら」「スマホで連絡できなかったら」と考えると、自分の家に必要な備えが見えてきます。

出典:政府広報・ローリングストックの始め方

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