SANWA テスター PM3レビュー|税込148円のPC-140ケースがシンデレラフィット!設備点検用途で選んだ理由

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SANWA PM3とPC-140を紹介するカードテスター実使用レビュー

設備の点検作業で持ち歩けるテスターを探した結果、三和電気計器(SANWA)のカード型デジタルマルチメータ「PM3」を購入しました。

私は電気工事士資格を持っており、今回想定した用途は電子工作ではなく、建物設備の点検です。AC100V・200V回路や制御盤の電源、DC24V電源、スイッチや配線の導通などを確認でき、携帯しやすいテスターを探しました。

きっかけは、これまで設備点検で使っていたカードテスターが故障したことです。

最初は電気工事用途で定番のHIOKI 3244-60を購入するつもりでしたが、FLUKE 101・107なども含めて比較し、最終的に現行仕様のSANWA PM3を選びました。

購入後に困ったのがケースです。付属の手帳型ケースは薄い反面、リードを収めるとふたが閉まりにくく、工具バッグ内での保護に不安を感じました。そこで税込148円で購入したリングスター「PC-140」を試すと、本体とリードがきれいに収まりました。安価ながら実用的で、まさにシンデレラフィットでした。

この記事では、PM3を選ぶまでに比較したポイントと、税込148円のPC-140がケースとしてシンデレラフィットした実例を写真付きで紹介します。

目次

設備点検用のカードテスターを買い替えた理由

これまで使っていたカードテスターが故障したため、新しいテスターを探すことにしました。今回は単に価格だけで選ばず、電気工事士として設備点検に使うことを前提に、安全カテゴリ、携帯性、必要な機能まで含めて選び直しました。

重視した条件は次のとおりです。

  • AC100V・200Vの設備点検で使用できる安全カテゴリ
  • 小さく軽く、工具バッグに常備できる
  • AC/DC電圧、抵抗、導通を測定できる
  • データHOLDが使える
  • 信頼できる測定器メーカー
  • できれば5,000円前後

CAT I・II・IIIの違い|測定場所で必要な安全カテゴリが変わる

テスターのCAT(測定カテゴリ/過電圧カテゴリ)は、測定場所で発生し得る過渡的な高電圧・エネルギーに対して、測定器がどこまで安全性を確保する設計かを示す区分です。三和電気計器の公式解説を基に、CAT I〜IIIの違いを整理すると次のようになります。

区分主な測定対象具体例
CAT I商用電源からトランスなどで絶縁された機器内部の二次側回路電子機器内部の低エネルギー回路など。コンセントへ直接つながる回路の測定には使わない
CAT IIコンセントへ接続する電源コード付き機器の一次側回路家電製品、携帯工具、コンセント差込口など
CAT III建物内の固定設備と分電盤からコンセントまでの配電回路分電盤、ブレーカー、固定配線、接続箱、スイッチ、固定設備など

カテゴリの数字が大きいほど、高いエネルギーの過渡現象を想定しています。CAT IやCAT IIの測定器を、CAT IIIに該当する分電盤・固定配線などで使用してはいけません。

また、安全カテゴリは定格電圧とセットで確認します。PM3の「CAT III 300V」は、CAT IIIに該当する場所で対地300Vまでの範囲を示すもので、「電圧が300V以下なら、どの設備でも安全」という意味ではありません。

最初の本命はHIOKI 3244-60

カードテスターを調べると、電気工事用途でよく候補に挙がるのがHIOKI「3244-60」です。

HIOKIの取扱説明書ではCAT III 300V、CAT II 600Vに適合し、AC/DC電圧、抵抗、導通という設備点検でよく使う機能に絞った構成です。薄くて携帯しやすく、最後までPM3と迷いました。

ただ、私にとって気になったのが表示値ホールド機能がないことでした。

盤内などで両手を使ってプローブを当てる場面では、測定値を保持してから安全にプローブを離し、表示を確認できるHOLD機能が便利です。ここがPM3へ傾いた大きな理由になりました。

FLUKE 101・107も比較した

安全性を重視するとFLUKEも有力候補でした。

FLUKE 101はCAT III 600Vですが、HOLDはありません。FLUKE 107はCAT III 600VでHOLDとバックライトを備え、テストリードも交換できます。長く使う小型DMMとして魅力があります。

一方で、カードテスターと比べるとサイズも価格も上がります。本格的な小型DMMを工具バッグへ入れるならFLUKE 107、日常的なAC100V・200V設備の確認用として気軽に持ち歩くならカードテスター。今回は後者を優先しました。

※製品仕様は2026年8月22日時点の各メーカー公式情報で確認しています。

最終的に選んだSANWA PM3

最終的に購入したのがSANWA PM3です。今回届いた製品は、本体下部とパッケージ裏面に「CAT III 300V」の表記がある個体でした。

SANWA PM3 CAT III 300V仕様のパッケージ正面
購入したSANWA PM3
SANWA PM3パッケージ裏面のCAT III 300Vと測定仕様
パッケージ裏面でCAT III 300V、AC/DC 300Vレンジなどを確認(シリアル番号は加工済み)

SANWAの現行製品ページでは、PM3はカードサイズながらAC/DC電圧、抵抗、導通に加え、データHOLD、コンデンサ容量、周波数、デューティ比、ダイオードテストなどにも対応しています。

設備点検で毎回使う機能ではありませんが、「このサイズでここまで測れるのか」と感じる多機能さがあります。

旧仕様の情報がネット上に残っている点には注意

PM3を調べると、古いブログやカタログで「CAT II 500V」と紹介されている情報が見つかります。手元の2023年1月1日現在のカタログもCAT II 500V表記でした。

一方、今回購入した個体は本体とパッケージに「CAT III 300V」と明記され、現行の製品ページと取扱説明書にもCAT III 300Vと記載されています。メーカーが仕様変更時期を明示した一次資料は確認できなかったため、本記事では変更時期を断定しません。

ネット通販には以前の説明が残っている場合もあります。購入後は本体・パッケージ・取扱説明書の安全カテゴリを実物で確認してください。

HOLDだけではない。Hz・DUTYも使える

PM3を使ってみて面白かったのが、周波数やデューティ比まで測定できることです。ACVで交流電圧を測定した状態から「Hz/DUTY」ボタンを押すと、周波数表示へ切り替えられます。商用電源なら、電圧だけでなく50Hz/60Hzの周波数確認も可能です。

コンデンサ容量測定などにも対応する一方、バックライト、True RMS、電流測定機能はありません。私の場合、電流はクランプメーター、絶縁抵抗は絶縁抵抗計と役割を分ける前提なので、携帯用カードテスターとしては問題ありません。

PM3で気になったのは純正ケース

使い始めてすぐ気になったのが収納です。PM3のテストリードは本体直付けなので、本体とリードを一緒に収納します。

標準付属のC-PM3は手帳型ケースで、薄くまとめられるのはメリットですが、リードを収納すると厚みが出て、ふたが閉まりにくく感じました。

SANWA PM3を純正手帳型ケースに収納した状態
PM3純正ケースに収納した状態
テストリード収納時に浮きやすいSANWA PM3純正ケース
横から見ると、リードの厚みでケースが浮きやすい

工具バッグにはドライバーやペンチなども入ります。液晶やロータリースイッチをもう少ししっかり保護できるハードケースが欲しくなりました。

リングスター「PC-140」を試したらシンデレラフィット

そこで試したのが、工具箱メーカー・リングスターのポケットケース「PC-140」です。

リングスターのポケットケースPC-140
リングスター PC-140

今回、PC-140は税込148円で購入しました。価格は購入店や時期によって変わるため、購入時の実売価格として参考にしてください。

PC-140の外寸は140×75×27mmです。PM3を実際に入れてみると、本体だけでなく直付けの赤・黒リードも一緒にきれいに収まりました。

リングスターPC-140にSANWA PM3とテストリードを収納した状態
PC-140にPM3とテストリードを収納

ふたも問題なく閉まり、余分なスペースもほとんどありません。

SANWA PM3を収納して閉じたリングスターPC-140
SANWA PM3を収納して閉じたPC-140

PC-140はPM3専用品ではなく、すべての個体や収納方法での適合を保証するものではありません。それでも今回の組み合わせでは、まさに「シンデレラフィット」と呼びたくなるサイズ感でした。

透明ケースなので中身が一目で分かり、工具バッグの中で液晶面やロータリースイッチへ別の工具が直接当たるリスクも抑えられます。

純正ケースとPC-140を比較

項目PM3純正 C-PM3リングスター PC-140
携帯性
薄さ
本体保護
リード収納
開閉しやすさ
中身の確認◎(透明)
工具バッグ収納

胸ポケットなどで薄さを最優先するなら純正ケース、工具バッグへ入れて持ち歩くならPC-140。私の使い方ではPC-140の方が合っていました。

PM3を選んでよかった点と気になる点

良かった点は、CAT III 300Vの現行仕様、データHOLD、カードサイズ、軽さ、多機能性です。特にHOLDは、HIOKI 3244-60と最後まで比較した中でPM3を選ぶ理由になりました。

一方、気になる点は次のとおりです。

  • バックライトがない
  • テストリードが本体直付け
  • 純正ケースの保護力が弱め

ケースについてはPC-140を使うことで、かなり改善できました。

まとめ:PM3+PC-140で使いやすい設備点検用テスターになった

これまで使っていたカードテスターの故障をきっかけに、安全カテゴリ、携帯性、HOLD機能まで含めて候補を比較しました。HIOKI 3244-60、FLUKE 101、FLUKE 107なども検討し、最終的に選んだのがSANWA PM3です。

決め手は、CAT III 300Vの現行仕様、データHOLD、カードサイズ、比較的手頃な価格というバランスでした。純正ケースで感じた収納上の不満も、リングスターPC-140で解決できました。

AC100V・200Vを中心とした設備点検で「大きなDMMを毎回持ち出すほどではないけれど、信頼できるテスターを常備したい」という用途なら、現行PM3は検討する価値があると思います。

ただし、PM3はCAT III 300Vの範囲で使用する測定器です。CAT III 300Vだからといって、あらゆる電気設備で安全という意味ではありません。測定カテゴリ・定格を超える設備では使用せず、絶縁抵抗測定には絶縁抵抗計、電流測定にはクランプメーターなど、用途に合った測定器を使い分けます。

個人的には、「PM3+PC-140」までセットにして、ようやく自分の使い方に合うカードテスターになったという印象です。

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